中葛西歯科・矯正歯科で用いる薬について(5)

 次にニューキノロン系ですが、この薬は今までお話してきた抗生剤で効果が見られない場合に使用します。抗菌作用は強いです。  だったら最初からこの薬を使えばいいのでは?と言われそうですが、副作用が多いのです。まず、軟骨の形成不全が起こることがあり、成長過程である小児や妊婦には使用できません。高齢者にも慎重に投与しなければなりません。又、鎮痛剤と同時服用すると痙攣がおこることがあります。めまい、ふらつき、下痢、日光にあたることで皮膚が発赤したりもします。  当院では、ニューキノロン系の薬剤の分子構造には左回りのものと右回りのものがあるのですが、このうち左回りのものだけを集めて副作用を少なくした「クラビット」(商品名)を使用しております。最後の最後に使用します。(伝家の宝刀?)  最後に、抗生剤について今までお話してきましたが、抗生剤を服用する上で大事なことは、処方されたものを指示された用法で、全て飲みきるということです。  通常、抗生剤は一定の血中濃度を三日程度維持して初めて効果が出ます。途中で飲み忘れたり、症状が消えたからといって途中で服用をやめたりしてはいけません。細菌が耐性を持ち、抗生剤が効かなくなってしまいます。  他にも色々お話したい事は有りますがそれは又の機会にお話しさせていただきたいと思います。

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